Referee Review
なぜこの判定になったのか?
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なぜこの判定になったのか?
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解説を見る映像と競技規則から見るポイント
イングランドのPKをクロアチアのGKが防ぎ、こぼれ球をクロアチアの4番の選手がクリアして得点を防ぎました。しかし、主審はキックのやり直し(蹴り直し)を命じました。 この判定には、2つのルール適用が考えられます。 1つ目は、GKの足の位置です。キックの瞬間、GKは少なくとも片足の一部をゴールライン上にとどめておく必要があります。日本語の中継における解説では、ラインから離れた左足に注目していましたが、左足がたとえ離れていたとしても右足が残っていればやり直しとはなりません。映像をよく見ると右足がライン上に残っているようにも見えるため、ゴールキーパーの反則ではない可能性があります。 2つ目は、守備側競技者の侵入です。映像を見ると、キックが行われる前に、クロアチアの4番の選手がペナルティエリア内に侵入していることが確認できます。また、この4番の選手は、ゴールキーパーがセーブしたこぼれ球に対してクリアを行なっています。 競技規則では、守備側競技者がキック前にエリア内に侵入すること自体は即座に反則とはならず、キックがゴールに入らなかった場合に、その侵入した競技者が「こぼれ球をクリアするなどプレーに関与(結果に影響を与える)した」ときにのみ、やり直しが適用されます。 今回のシーンでは、キック前に侵入したクロアチアの4番の選手がそのままこぼれ球をクリアしているため、やり直しの要件を満たしています。おそらく主審は、守備側競技者の反則により、やり直しを命じたと考えられます。 (以下マニアックな補足です) マニアックな観点ですが、競技規則における「プレー再開時の競技者の位置」は以下のように定義されています。 === (日本語版 P181) プレーを再開するときの(競技者の)位置(Restart position) プレーを再開するときの競技者の位置は、第11条-オフサイドに説明されている場合を除き、競技者の足または、体のいかなる部分のグラウンドについている位置によって判断される。 === つまり、身体が空中でエリア内に入り込んでいても、グラウンドに接している部分がエリア外であれば、競技規則上は「侵入していない」ことになります。 今回のリプレイ映像を見ると、クロアチアの4番の選手は上半身&右足がペナルティエリア(PA)内に大きく傾いており入っていますが、左足がPA内に着地している(グラウンドについている)かどうかは映像だけでは判別が困難です。 ただ、残っている左足自体がPAのライン(境界線)上に位置しているようにも見えます。ペナルティエリアのラインはエリアの一部であるため、ライン上に足がついていれば「侵入」とみなされます。したがって、主審が侵入と判定したことは十分に理解できますが、映像だけでは厳密な接地位置の断定が難しい事象でした。非常にマニアックなポイントについての補足でした。
根拠となる競技規則
第14条 ペナルティーキック
公式の確認先
競技規則の条文を確認する
リンク先はJFAの日本語版競技規則(PDF・約13MB)です。指定のページで開かないときは、ボタンのページ番号を見てください。このシーンは筆者の分析であり、IFAB・JFA・大会主催者の公式見解ではありません。
Quiz
これ、答えられますか?
ペナルティーエリア内で、守備側競技者がボールにプレーしようとスライディングタックルを試みましたが、ボールに触れることができず、相手競技者をつまずかせてしまい、決定的な得点の機会を阻止しました。主審がとるべき最も適切な処置は次のうちどれか。
競技規則ではこうなります(第12条)
決定的な得点の機会の阻止において、ペナルティーエリア内であれば、 ・チャレンジした結果の反則の場合→警告 ・チャレンジしていない場合→退場 となります。
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