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2026/27 明治安田J1リーグ 第13節 ヴィッセル神戸vs名古屋グランパス

[オフサイド] 守備側のクリアは「意図的なプレー」か?ゴール前の混戦での得点取り消し

解説:からかさ(2級審判員) 公開

実際の試合映像をもとに、独自に分析した解説です。

引用:J.LEAGUE International

まず結論 ─ FINAL DECISION

VAR / OFR

オフサイド

際どい判定

ヴィッセル神戸のコーナーキックからゴール前の混戦となり、最後は神戸の15番の選手がこぼれ球を押し込んでゴールが決まったかに見えました。しかし、主審がオンフィールドレビュー(OFR)を行った結果、神戸の15番の選手のオフサイドの反則が成立したとして得点は取り消されました。

Referee Review

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映像と競技規則から見るポイント

オフサイドポジションにいた神戸の15番の選手にボールが渡る直前、守備側の名古屋の13番の選手がボールに触れた動きが、競技規則上の「意図的なプレー」に該当するかどうかが最大の焦点となる非常に際どい事象です。ゴール前の混戦の中で複数の選手が連続してボールに関与しており、現場の審判員が肉眼だけで見切るのは極めて難しい複雑なシーンでした。 まず前提として、通常のオフサイドの判定ではOFRは基本的に行われません。攻撃側競技者がオフサイドポジションに出ていたかどうかは客観的な事実であり、VARの映像確認だけで判断して主審に音声で伝えれば足りるためです。 それにもかかわらず今回OFRが行われたのは、オフサイドの成立要件において主審の主観的な判断が必要だったためと考えられます。オフサイドで主審の主観が必要になるケースは大きく2つあります。 ・オフサイドポジションの競技者が相手競技者の視線を遮るなどして影響を与えたかどうか。 ・直前にボールに触れた守備側競技者の動きが「意図的なプレー」であったかどうか。 今回は後者の「守備側競技者による意図的なプレーの有無」を主審自身が映像で確かめるためにOFRが実施されたと考えられます。 コーナーキックからの流れを時系列で整理すると、以下のようになります。 ①左サイドからのクロスに、ファーサイドで神戸の10番の選手が合わせる。 ②ポストに跳ね返ったボールに対して、神戸の4番の選手がプレーして触れる(映像を止めると、この時点で神戸の15番の選手はオフサイドポジションにいることが確認できます)。 ③そのボールが神戸の15番の選手へ渡る直前、守備側の名古屋の13番の選手がクリアしようとしてボールに触れる。 ④こぼれたボールを神戸の15番の選手がゴールに押し込む。 ここで、③の名古屋の13番の選手の動きが「意図的なプレー」と判断されれば、神戸の15番の選手のオフサイドは解消されて得点が認められます。反対に、意図的なプレーではないと判断されれば、②の時点でのオフサイドがそのまま成立します。 競技規則において「意図的なプレー」とは、競技者がボールをコントロール下に置いて次のプレーができる状態で行うプレーを指します。つまり、ボールがコントロール下にあったかどうかが重要です。今回の場面では、名古屋の13番の選手はクリアしようと足を動かしてはいるものの、ボールをコントロール下に置いて蹴ろうとしたというよりは、かろうじて足を伸ばして触れた状態に見えます。コントロール下にないボールに対して足を伸ばした結果として触れただけであるため、意図的なプレーには該当せず、オフサイドの反則が成立すると判断されました。適切なプロセスを経てOFRが行われ、妥当な結論が導き出されたシーンといえます。 なお、競技規則では、守備側競技者がボールをコントロールできる状況で意図的にプレーしたとみなすための指標として、次の5つの観点が示されています。 ・ボールが長い距離を移動し、競技者がボールをはっきりと見ることができていたか ・ボールの移動スピードが速くなかったか ・ボールの動く方向が予想外のものではなかったか ・競技者が体の態勢を整える時間があったか(反射的に体を伸ばしたりジャンプしたり、かろうじて触れた状態ではなかったか) ・空中にあるボールではなく、プレーしやすいグラウンド上のボールであったか これらの指標と照らし合わせてみても、今回の名古屋の13番の選手のプレーはやはりコントロール下にはなく、かろうじて足を伸ばしてボールに触れようとしたプレーであることが分かるため、オフサイドの成立は妥当で正しい判定だったのではないかと思います。

根拠となる競技規則

第11条 オフサイド、VARプロトコル

公式の確認先

競技規則の条文を確認する

リンク先はJFAの日本語版競技規則(PDF・約13MB)です。指定のページで開かないときは、ボタンのページ番号を見てください。このシーンは筆者の分析であり、IFAB・JFA・大会主催者の公式見解ではありません。

Quiz

これ、答えられますか?

キックオフで、キッカーがけったボールが、誰にも触れられることなく直接相手チームのゴールに入りました。主審がとるべき判定として、最も適切なものは、次のうちどれか。

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